続・中古キャンピングカーで楽しむ週末

中古で購入したキャンピングカー、バンテックJB-470のブログです。

「何か仕事を頂けませんか・・・」のひと言で車中泊行きを思い留まった週末

それは先週の11/12(木)夕方、終業時間のベルが間もなく鳴るであろう頃に掛かって来た自分宛の電話。

もうそのタイミングでは翌日金曜日が終われば、週末土日はキャンピングカーを駆って何処か近場でも良いから車中泊に出かけてやろうかと、能天気な俺の脳内に快楽物質が徐々に出始めた頃だった・・・。

   

 

電話機のディスプレイに表示された番号は、このコロナ渦もあって、久しく弊社からの発注も途絶えた状態のM社長からだった。

月に一度くらいは電話でお話するものの、もう一年近くお会いしていないのだろうか。

会社創業時の社長はご主人だが、既に何年も前に亡くなっており、奥さんのM社長がその後会社を引き継ぎ、女手で細々ながら数名の従業員を雇い何とか続けている。

東京下町にある自宅兼工場の小さな会社。

M社長は既に御歳70を越えているであろう白髪頭に、それでも何処か可愛らしさを感じさせる顔立ち。

小柄な身体は長年の現場仕事からもあってか、背中が丸くなりより小さく見えてしまう。

いつも会社訪問の際は、インスタントコーヒーにミルクと砂糖をたっぷり入れたものを出して下さった。

何故かM社長の声を聴くと、その甘ったるいコーヒーの味が必ずと言って良いほど舌の上に蘇ってしまう。

 

「ご無沙汰しております・・・」の言葉から始まった会話だったが、コロナ不況による影響と近況についてお話するものの、自分も車中泊妄想からふやけ始めた思考でぎこちない対応なものだから、余計にM社長もしゃべり辛そうな雰囲気を醸し出していた。

 

ふと僅かに沈黙があった後、M社長の口から絞り出す様な声で「ウチに出して頂ける仕事はありませんか?何か仕事を頂けませんか?」との言葉が発せられた・・・。

M社長は続けて言う・・・「雇用調整助成金で何とか食いつないでいるが、それでも従業員の給料を立て替えて払わなければならないんです。売り上げがなければそれも出来ない・・・」

 

焦る俺・・・何とかして上げたいと思ったところで無いものは無い。

でも卑怯な俺が考えるのはその場を先ず取り繕おうとすること・・・。

すぐさまもっともらしい言い訳で「今は弊社も厳しい受注状況につき、また業績が上向いて来た時は、必ず社長にお仕事をお願いしますから・・・」と言い返すのが精一杯だった。

 「すみません、ついパニックになって取り乱した事を言ってしまい。自分でもどうして良いか分からなくなってしまって・・・・」そう言うとM社長は電話を切った・・・。

 

受話器を置いた後、ふと襲ってくる自己嫌悪感。

週末は草津温泉にでも行って、車内ですき焼きなんか作って熱燗で一杯やろうかなんて、呑気な事を考えていた自分。

そんな時にM社長は従業員の給料をどう工面しようかと必死に考えていた・・・。

どうかこんな自分に「仕事をください」と受話器の向こうで頭を下げないで欲しい・・・。

 

しかし決して他人事ではない・・・あと半年も今のような状況が続けば、明日は我が身であろうと・・・。

 

M社長の淹れてくれた甘ったるいコーヒーは、飲んだ後必ず軽く胸が焼けて、それでも口もつけず残してしまうのは申し訳なくて必ず飲み干していた。

その週末に車中泊へ出掛けようと思っていた気持ちは途端に失せて、何故かあのコーヒーを飲んだ時の後味の悪さに似た感覚が少しの間だけ続いた・・・。

 

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田んぼアートのアマビエさんも・・・

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だるま姿のアマビエさんも・・・

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わらで出来たアマビエさんも・・・

 

どのアマビエさんでも良いから、どうかいい加減、新型コロナの息の根を止めて頂けないでしょうか( ;∀;)

 

ブログで愚痴るオヤジ・・・本日もご覧頂き有難うございます

 

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